リーダーは部下に方針(進むべき道)を示しましょう

 

初めてリーダーを任された人は強い責任感を抱くものです。

 

 

「現場を上手く回さなければならない」
「部下や上司から信頼されないといけない」
「部下にお手本を見せなければならない」
「周囲の期待に応えなければならない」

 

 

 

とにかく力が入るんですよね(^^)

 

 

 

使命感や責任感は不安も自ずと誘発させます。
こんな感じに、

 

 

 

「自分は上手く現場を回せるのだろうか」
「部下や上司から信頼されるのだろうか」
「部下にお手本を見せられるのだろうか」
「周囲の期待に応えられるのだろうか」

 

リーダーは部下に方針(進むべき道)を示せ

 

こんにちは、小口シュウイチ です。

 

自己紹介

 

私の職業は介護福祉士です。
現在は介護部のリーダーを任されています。

 

 

 

リーダーと言っても、事業所ごと組織形態が違いますので業務に多少の違いはあるものの、現場を任されているということは変わりません。

 

リーダーは比較される・試される

リーダーが変わると、周囲の人は今までのリーダーと新しいリーダーを比較します。
当然といえば当然ですが、良くも悪くも比べてしまうもの。

 

 

 

例えて言うなら、小学校の担任の先生が変わったようなものです。

 

 

 

中にはこんなことを言う生徒はいませんでしたか?
「前の先生はこうしてたよ」
「前の先生はこうやっていたのに、先生は違うことする」

 

 

 

すると、その生徒の訴えを聴いた新しい先生はこう言います。
「私と、〇〇先生は違います(別の人)、やり方が違うのは当然だよね」

 

 

 

正にその通りですよね。

 

 

 

「そりゃそうだ」と納得の一言ですが、人は皆、変化を嫌います。
「いつもと違うぞ〜」っと違和感を感じるわけです。

 

 

 

これに関しては、半年も過ぎると周囲もリーダーとしてのあなたに慣れますので、「あの人と違う」発言をする人はいなくなります。

 

 

 

今回わたしは、新しくリーダーを任された皆さんはもちろん、リーダー(指導職)には就いたが、まだ瞑想中のリーダーの皆さんにもお役に立てるようなプレゼントを用意しています。

 

 

 

それは「方針」です。

 

 

方針って何?

方針とは、物事やプランを実行する上の、およその方向だったり、目指す方向のこと意味しています。

 

 

 

皆さんの会社にも経営理念というものがあると思います。
あなたの会社では、その理念の基で物事の意思決定が行なわれているのです。(そうでなければヘンです)

 

理念を叶えるために、あなたがリーダーとして任されている現場をどう導くのか、理念に沿ったサービスを現場でどんな感じに展開させるのかを方向付けさせたのが方針というわけです。

 

 

 

これが無いと、経営理念からズレた方向をあなたも皆も歩む事になります。
「リーダーであるアナタのため」にも「部下のため」にも方針は作っておくべきです。

 

 

 

実は私、一度リーダー(指導職)を降ろされた経験があります。
甘酸っぱい、いや苦いかな・・・挫折を味わいました。
ですから現在は、リーダーとして2回目になるわけです(同じ施設です)

 

 

 

挫折直後は、「もうこの施設を離れよう、もう辞めてしまおう」と何度もそう思いました。
とにかく孤独だった。
皆が敵に見えた。

 

 

 

しかしそこから奮起し、4年後に再びリーダーとなったわけです。

 

 

 

挫折して、そこから奮起して再びリーダーに就いたときに作った方針をこれから公開します。
そもそも挫折しなきゃ方針なんて作っていなかったと思います。

 

 

 

私が作ったこの方針が、別の事業所(介護施設)で働く新任のリーダーさんや瞑想中のリーダーの皆さんに、何らかの形でお役に立てられれば嬉しいです。


↓私が示した方針はこちら↓

これからの介護部の方針、やり方をまとめてみました。

 

私がリーダーとしてスタートを切ったのが、1月26日。
そして今日(2月13日時点)で19日目に入りました。

 

この19日間は私にとって、例えるなら「自転車に乗り、1番重いギアのまま漕ぎ始めた」という感覚に非常に似ています。
とにかく重い。
バランスを崩さないように何とかしてスピードに乗って安定させようとしている感覚とソックリです。

 

そんな重くてフラフラしている今の私ですが、ある程度の方角(方向)は定めています。
正確に言えば方角は既に義務づけられています。

 

介護部の皆さんのおよそ80%以上が(ザックリではありますが)介護福祉士資格取得者です。
介護福祉士ではない介護部の皆さんもいらっしゃいますが、やっていく仕事は同じですよね。

 

介護部の皆さんは日本介護福祉士会 倫理基準(行動規範)の通りに動いて下さい。

 

 

これは平たく言ってしまうと介護福祉士は「こう動きなさい」「このように行為すべきです」という規則。

 

尚、この倫理基準(行動規範)は、ここの施設の経営理念とも合致しています。

 

「それでは宜しくお願いします」と締めたいところではありますが、皆さんは間違いなく不安を抱いているはずです。

 

 

(ア)「規範はわかった、ただどう動けば良いんだろう?」
(イ)「何かあったときの責任の所在はどうするの?」

 

 

 

お答します。

 

 

まず、(ア)で言う「動き方に不安」を抱いている方へ。
行動するための考え方としては次の通りです。

 

@私の価値観は気にする必要はない
A自分の価値観に疑いを常に持つ
B現場にいる職員と連携を密に取る
C記録をする
D介護福祉士の倫理基準(行動規範)とケアプランを常にチェックする

 

@私の価値観は気にする必要はない
私より仕事が速い人もいます、気付きがある人もいる、接遇が上手な人もいますし、社会資源に精通されている人、教え方が上手な人もいる。

 

そんな長所を沢山お持ちの皆さんが私の価値観などに従っていてはダメです。
私は業務に関する決め事や、利用者様へのケアの介入方法などはザックリと示すことに留めます。
現場は生き物です。
例えば、私が情報を仕入れ、ケアに対するアクションを連絡ノートに細かく「このようにケアしなさい」と書き示しても、それは書いたその瞬間から過去のモノとなってしまいます。

 

利用者様の体調は常に変化しますので、私の過去の指示ではその時々で最善なアクションがとれないことは当たり前のように発生してしまうでしょう。

 

ですから皆さんは介護福祉士という専門職としての責任ある判断で臨機応変に動いて下さい。
不安であれば、その日、その時の現場にいる職員同士で考え判断して下さい。

 

A自分の価値観に疑いを持つ
人は誰しも自分の価値観を判断基準にして生きています。
しかし介護福祉士などの専門職は別。
もちろん自分の価値観でアイディアや始動があるのは当然です。

 

ただそう言う時にこそ、

 

「この方法で本当に良いのか?」
「独りよがりになってはいないか?」
「自分の価値観が先行してはいないか?
「自分の価値観に偏って動いてはいないか?」

 

自問自答してみて下さい。
その都度、介護福祉士の倫理基準(行動規範)を確認して修正があれば修正するべきです。

 

介護福祉士の倫理基準(行動規範)からずれた主観的な価値観に偏った行いは、専門職ではない素人でもできるものだと考えて下さい。

 

B現場の職員との連携を密に取る
「介護部以外の部署との連携はリーダー同士のみが行えるもの…」
それは間違いです。

 

例えば、Nsさんに「介護業務をするよう依頼する」はNGですよね、Nsさん自らが判断して手伝って下さる時は感謝しましょう。
「薬は2錠じゃなくて1錠にして」これもNGですね、Nsさんの業務独占の領域に入っていますしね。
「ケアマネさんやNsさんに介護部の決め事を聞く」

 

これもNGですよね、

 

例えるならギターリストがピアニストに「Gコードの押さえ方はこうだっけ?」と聞いているようなものです。もしそのピアニストさんがGコードを知っていたとしても、聞くべきではありませんよね。

 

もうお解りですよね。

 

要するに今話していた内容は連携にはなっていないのです。

 

「押し付け」「決め付け」になってしまうと連携にはなりません。

 

特に介護職員とNsさんの連携が1番多くなります。
生活医療とで分けてしまうと、わかりやすいようですが、実は混乱します。
なので皆さんには、こう提示します。

 

「怖いな」「命に関わるかも」「違和感」があったら直ぐにNsさんに確認する。

 

例えば、利用者さんで食事介助の指示が出ていても、その時は自分で食べられそうなケース。

 

「自分で食べられそうだけど、食介指示のままだし、危険だから指示のままで…」
確かに自分で食べると口に入れすぎて咽せたり、詰まらせてしまう可能性があります。
利用者様は自分で食べると言っている…。

 

この場合、Nsさんに状況を伝えて下さい。

 

NsさんからGOサインが出たら自力摂取で様子をみて良いんです。
介護福祉士の倫理基準(行動規範)からみても、自己決定を尊重していますし、ネックであった指示や医療的な制限もNsさんのGOが出た後は介護士が責任を持ってケアできます。

 

「押しつけ」「決め付け」はNG。
円滑な連携はいつでも密に取るべき。

 

 

C記録する
その日現場にいる職員同士は口頭による情報提供で回っていたとしても、次の日に来る職員はあなたの記録が命綱となります。
記録は今まで以上に書くことが必要になります。
利用者様の今の状況を把握して提供した介護は、その日いる職員は知っていたとしても、それ以外の職員は知らないことを念頭に置いて、親切な記録を書いて下さい。

 

私たちの仕事は駅伝に似ていると、福祉学校の先生がおっしゃっていたことを思い出します。
次にタスキを渡された職員は、あなたの記録を助言と捉えて走り始めます。

 

 

 

D介護福祉士の倫理基準(行動規範)とケアプランを常にチェックする
自分が提供しようとする介護に不安を感じたら、日本介護福祉士会の倫理基準(行動規範)ケアマネさんが作るケアプランを読み返して下さい。答えやヒントは全てそこに明記されています。

 

率直に言ってしまえば、これに反している、もしくはズレた介護は素人にもできるということです。

 

私たちの部署に介護経験の無い新人が入ってきたとします。
私たちがこの倫理基準(行動規範)に基づきながら、ケアプランに合わせたサービスを展開する事により、その新人さんはその後、独自で勉強をしなくても、介護福祉士の資格が取得できるかもしれません(^^)

 

次に、(イ)「責任の所在」についてご説明します。

 

何か大きな問題が発生した場合、リーダーとして当たり前ですが監督責任が発生します。
もう一つ、倫理基準(行動規範)の(専門的サービスの提供)の5に明記されているとおり、
自らが提供した介護は専門職として責任を負うこととなっています。

 

であるからこそ、常に最善の介護ができるように研修や勉強会があるのです。

 

【最後に】
介護職員のレベルアップ!介護サービスの向上!質の高い介護!etc…は大切ですが、力を入れ過ぎてしまい過剰になってしまうと、皆さんも私も精神的・身体的に疲労困憊でバタバタ倒れてしまうでしょう。
ペース配分と言いますか、「調整」というものはリーダーの仕事となりますので、過剰とならないようにバランスを見て修正していきます。

 

その「調整」の一環として、
カンファレス内で出た意見に対する「否定的発言」は介護部では禁止とします。

 

「相手を否定しない」
たとえ自分とは違う意見であっても、最後まで相手の話を聞き、その意見も尊重しながらも自分の意見を述べることを基本として下さい。
独りよがりな意見を言ったり、自分の意見を強引に推し進めるのはNG。
周りと上手く合わせることも、私たちの仕事には重要なスキルですよね(^^)

 

長文となってしまい申し訳ございません。最後まで読んで下さって感謝します。

方針を示したら、ここからが本番!

方針を示してからが、本番(勝負)です。
リーダー自らが方針に沿って見本をみせる事が何よりも大切なのです。

 

口だけのリーダーにはならないようにしましょう。
部下や上司は、あなたが思っている以上にあなたの行動や態度を見ていますよ。

 

誰よりも懸命に、誰よりも直向きに、誰よりも誠実に、誰よりも謙虚に仕事をしましょう。

ビジョンが無い方針はモヤッとしてしまう

今から非常に大切なことをお伝えします。

 

次にあります段階図をご覧下さい。

 

 

上にあります図は会社の理念を実現させるための段階イメージ図です。

 

一番上にあります「理念」は、あなたの会社の理念。
その下にあります「ビジョン」は、理念を実現させた未来の映像化。例えるならタイムマシーンに乗って未来の職場を見てきたかのようにハッキリと想像できること。
次にあります「方針」が今回お伝えしています内容ですね。
その下は「手順」ですね。方針に沿った動きを可能にさせるためのマニュアルを作るということ。
最後にあります「企画」理念実現を見定めて、ビジョンを見て、方針を示し、それに繋がる手順を作るまでの長期的な計画ですね。

 

これら5つの段階が明確にあるからこそ迷いのないブレない形態ができあがるのです。

 

部下にビジョンを見せられないリーダーは「リーダー失格」です。
リーダー自身がタイムマシンに乗って、会社理念を実現させている未来の会社(事業所)を見てきましょう('-'*)
それを皆に伝えて下さい。
皆に想像させてあげて下さい。

 

仕事の仕方が変わります。
部下に目的意識が生まれるので、現場はガラッとポジティブに活気付きますよ!

 

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