エルの話し
私は格闘技が好きで、何年か護身術を以前やったりしてました(^_^)
なぜ格闘技に興味があったのかというと、理由は簡単。
「強くなりたかったから」
ただそのきっかけになった出来事が面白い(笑)
↓
私が小学校低学年の時、
近所の家外で飼われている柴犬にほぼ毎日私は会いに行っていたんです。
犬の名前は「エル」
飼い主のおばさんが、
「エルは人間の年齢でいうと30歳くらいよ」
と言っていたのは今でも覚えている。
エルは凄く雨や雪が降っている時以外はいつも家外にいた。
エルはおとなしい犬でやたらに吠えたりしたことはなかった。
動作もゆったりしていて、ちょっとした芸ができたりして飼い主に良くしつけられていた。
私は学校が終れば友達と エルの所へ遊びに行っていたし、自分ひとりで会いに行ったりもしていた。
そんなある日…
その日は学校が休みで、たしかお昼前にひとりでエルの所へ行っていた時の話。
いつものようにエルと遊んでいたら、普段おとなしいエルが、僕の後ろ側の先の方へ目をやると突然、何かを威嚇するような表情と姿勢になり
「ガルルゥ」
と、うめき出した。
僕は「どうしたのエル?」と言いながらエルのそばにより、エルの視線の見つめる先へ目をやると…
(°□°;)ハッ…!
それはそれはエルよりもはるかにでかいオオカミのような犬が視界に入ってきた。
後ほど知ったのだが、当時では珍しいシベリアンハスキーという犬だった。
あのオオカミの飼い主が見当たらない…。
そしてあのオオカミは間違いなく僕等をターゲットにしていた。
虎視眈々と近づいてくる…。
エルはオオカミに向かって気が狂ったように吠えている…。
エルの家の人達はその時留守…。
自分の背筋がゾクッとした…。
僕は子供ながらに必死にその時ある事を考えていた。
「エルと一緒に、あのオオカミと戦うのか」
それとも…
それとも…。
「エルを見捨てて一か八か自分の全身全霊をもって全力ダッシュで逃げるか…」
そのどちらしかない…。
そして僕は決めた。
「ダッシュで逃げる!」
∈≡\(☆o☆)/
ヌオゥ〜!!
「必死で逃げる!!」
…僕に迷いはなかった。
≡≡(」゜□゜)」
(後ろ側から)
ガッルル!?
(走りながら後ろを振り向く)
(°□°;)ハッ!!
オオカミはエルではなく僕がターゲットだったようだ。
とゆうか、走ればそりゃ追いかけてくるにきまってる!
オオカミはありえないスピードでアタックを仕掛けてきた。
…逃げ切れない…間違いなく…追いつかれる…もうダメだ…。
すると突然すぐ後ろで争い合う凄まじい音がした。
猫だ!!
猫が偶然現れたのだ。
オオカミはターゲットを猫に変えたのだ。
そういえば僕は運にはなぜか昔から恵まれている。
数時間後、僕は再びエルに会いに行った。
どの面さげて謝れば良いかわからなかったが、とにかくエルに会いたかった。
エルはポーカーフェイスに、「まぁ、こっちに来いよ」という感じに僕を優しく迎えてくれた…。
格好良すぎる(*^o^*)
「エルごめんね…」
と言いながら僕はエルをギュッと抱きしめた…。
それからだった…僕が近所の友達を集めて、おもちゃのボクシンググローブをつけてボクシングを始めたのは…。
皆ボクシングにハマって毎日のように鼻血を出していたっけな(笑)
「強くなりたい…」
僕が強さというものに憧れを抱いたそのきっかけはエルのおかげだったのかもしれない。
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